重りを使ったストレッチ(重錘ストレッチ)


それでは臥位のエクササイズを紹介します。
臥位でのエクササイズには重錘ストレッチと臥位での筋力強化(腹臥位・仰臥位)がありますが、本日は重錘ストレッチの方をまず紹介します。
なぜただのストレッチではなく重錘を使うかというと、自力でやる普通のストレッチでは力加減が難しくストレッチが強くなりすぎてしまう傾向があるからです。

準備するものは1~2キロの重錘バンド(砂袋や砂糖・塩の袋などでも可)を2つと、家具の滑り止めマット(30センチ四方にカットしたもの)を2枚です。滑り止めマットは体に重錘をのせたとき滑り落ちてしまう場合に重りの下に敷くのに使用します。これらはホームセンターやスポーツ用品店で購入できます。

重錘の重さはやや物足りないくらいにとどめるのがポイントです。重すぎると体が緊張するため後でかえって硬くなります。
ベルトなど体を締め付けるものは外してください。シャツなどはズボンから引き出してゆるめておきます(胴体が伸びやすいように)。


重錘ストレッチには
① 大胸筋のストレッチ (図10-1 参照)
② 背筋・腸腰筋のストレッチ(腹臥位) (図10-1 参照)
③ 腸腰筋のストレッチ(仰臥位) (図10-2 参照)
④ わき腹(腹斜筋)のストレッチ (図10-2 参照)
の4種類があります。
④の場合は重錘は使わないのですが、便宜上ここに加えさせてもらいました。
それぞれ5分くらいずつ、一日1回実施してください。

①のポイントは、手のひらを床につけることです。手のひらを上に向けるとストレッチ効果が強くなりすぎてしまうからです。大胸筋がやわらかくなってきたのであれば、手のひらを上に向けてもOKです。

②は、おなかに入れるクッションの高さがポイントになります。腰痛の強い人は腸腰筋が縮んでいるため股関節がまっすぐに伸びません。


このようなときに無理にうつぶせをとると股関節が伸びない分腰椎前彎がひどくなってしまうので、腰痛も悪化します。そこで腰痛がひどくなったり股関節前面がつっぱる場合は無理をしないでクッションの高さを高くすることによって、股関節が曲った状態でもうつぶせをとれるようにします。
また、わきをひらくほど広背筋のストレッチ効果は高くなりますが、最初のうちはストレッチ効果が強すぎて腰や肩関節に負担をかけてしまうことになるので、わきは閉じぎみにしてください。

③は、膝の下に枕を入れることによって股関節を軽く曲げておくことがポイントです。腸腰筋が縮んでいるときに股関節をまっすぐにしようとすると、股関節が伸びない分腰椎前彎が強くなってしまうからです。
背中が床から離れてしまうときは腰椎前彎が強くなりすぎているサインなので、膝下の枕を少し高くして股関節を曲げ、なるべくおしりを(足の方向に)下げることによって背中を床につけるようにしてください。

④は、指を立てずに手のひら全体を体に密着させてください。手のひらは強く押しつけすぎないようにします。
息を吐きながら、ゆっくり少しずつ無理のない範囲で伸ばします。強く引っ張りすぎると防御反応でかえって筋肉が縮んでしまうので気を付けてください。

いずれの姿勢にせよ、全身の力を抜きリラックスした状態で5分過ごすことが大切なので、なるべくリラックスできるようにポジションを工夫してみてください。筋肉を「伸ばす」よりも、今リラックスしていることを意識することによって体が警戒を解くよう促すことが重要です。

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